木質生命化学研究室

研究室からのお知らせ

2016.12.52017年3月9日の夕刻より生方 信 特任教授の最終講義
続いて、18時よりレストランエルムにて退官記念パーティーが行われます。
http://www.agr.hokudai.ac.jp/bioorg/woodchem/
2016.4.7生方 信 特任教授 最終講義の日程が2017年3月9日に決まりました。
http://www.agr.hokudai.ac.jp/bioorg/woodchem/

研究内容の紹介

森林は樹木に加えて多くの微生物やキノコが共生する多様な生物資源の宝庫です。私たちの研究室は森林に棲息する生物が作り出す、有用な低分子化合物を探索し、それらの化合物をツールとして、有機化学のレベルで人間の体や微生物共生の仕組みを解き明かすことを目指しています。また、これらの機能性低分子の有機化学的な合成と改良も行っています。

教授室から 「新しく研究室に配属された君へ」2011.4.6

 研究室に配属された学生や院生は、研究生活という新しい局面に突入します。「学校に行くのが楽しくて仕方がない」、「あの実験の結果はどうなっているだろう」と思えるようになれば、科学者(4年生であっても、未知の問題に取り組もうとしているのであれば、「科学知識の探求を行う人々」という定義からして科学者と云えましょう)としての意識が芽生えたと云えるのではないでしょうか。修士課程まではトレーニングという一面もありますが、4年生であっても、自ら調べ、考え、ディスカッションしていくという事がとても大切になります。自ら調べ、考え、ディスカッションし、実験することによって新しい価値を生み出していくことは誰でもが可能ですが、研究生活を実り多きものにするためのコツは人と場に恵まれることです。良き師に出会えればラッキーですが、たとえ良き師に出会えなくても、私淑という方法で、古今東西に師を探すことができますし、インターネットを用いて世界中の知を自分のものにすることもできます。インターネットの普及で、バーチャルラボを構築することも可能ですが、研究生活における最も重要な場はやはり研究室(リアルラボ)ということになります。研究室員にとって宝物であるこの研究室を、「古代ギリシャのアテネを見るようで、発見の興奮や有望な問題、真に自由なスタイルという繊細な絆により繋ぎ合わされた優れた知の共同体(Judson, 1996)」にできたら、どんなに良いだろうと夢見ます。少しずつではありますが、理想に一歩、そしてまた一歩と、近づいているような気がします。

 木質生命化学研究室では、日本語だけでなく、英語ができなければ研究をすすめることが容易でない状況になりつつあります。海外からの留学生が多いので、関連する研究上のディスカッションをする時にも、コミュニケーション能力が試されます。英語も日本語も他の言葉も言語としは、対等であるべきですが、幸か不幸か英語が世界の標準語となっています。インターナショナルラボとなった研究室の環境を十分に生かしてコミュニケーション能力に磨きをかけて下さい。また研究費を使っている以上、責任が生じます。研究を行える喜びに感謝し、成果を世界に発信し、新しい知を構築するつもりで取り組まなければなりません。「百俵の米も、食えばたちまちなくなるが、教育にあてれば明日の一万、百万俵となる(小林虎三郎)」。研究という知力・体力・感受性を鍛えるのに適したシステムを通じて、新しい知を構築することはもちろん、一隅を照らすことができる人物が一人でも多く巣立ってくれれば、大学の研究を支援することを決めた人物も、また、「これに勝る喜びはない」と感じるのではないでしょうか。

木質生命化学研究室 教授 生方 信

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研究室へのアクセス

〒060-8589
札幌市北区北9条西9丁目
北海道大学 農学院・農学部
木質生命化学研究室

TEL・FAX:011-706-3843
Email:m-ub@for.agr.hokudai.ac.jp


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