第42回日本木材学会北海道支部研究発表会プログラム |
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2011年11月11日 |
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旭川市大雪クリスタルホール |
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口頭発表(13:00〜14:30) 会議室 |
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座長:玉井 裕(O1-O3),佐野雄三(O4-O5) |
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番号 |
題名 |
発表者 |
概要 |
O-1 |
(北大院農)○及川千皓、イナ ウィナルニ、幸田圭一、(森林総研)山田 竜彦、(北大院農)浦木康光 |
工業リグニンをPEGにより改質した両親媒性リグニン誘導体を対象として、木質バイオマスの酵素糖化におけるセルラーゼ安定化助剤としての機能を評価した。PEGの種類によって、加水分解率ならびに活性残存率が異なることを見いだした。 |
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O-2 |
(北林産試)○宮内輝久、森 満範 |
木材保存剤として用いられているシプロコナゾールやテブコナゾールはLC-UVにより定量分析されている。これまでに強陽イオン交換体を用いた固相抽出によりLC-UV分 析の妨害となる木材成分除去する方法を確立している。本発表ではタイプの異なる強陽イオン交換体を用いた固相抽出におけるシプロコナゾールやテブコナゾールの挙動について報告する。 |
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O-3 |
カツラ木部組織由来の過冷却促進物質とその関連物質における過冷却活性 |
(北大院農)○森若元太、宇梶槙子、藤川清三、荒川圭太 |
北海道に生育するカツラから抽出された過冷却促進物質とその構造類似物質について、従来のマイクロドロップレット法とは異なった測定方法である撹拌振動法を用いてこれらの過冷却活性を測定し、結果を比較した。 |
O-4 |
(北大院農)○細谷信二、平井卓郎、庄子 康、(道工大)千葉隆弘、(北大院農)小泉章夫 |
強風時の風倒木による人身事故が問題視されている。 しかし現行、樹木の耐風抵抗に関しては定性的な評価に留まっており、人的被害を含んだ定量的評価は行われていない。本研究では滞在強度と言う概念を用い、人的被害確率を考慮した新たな風倒害の危険度評価方を検討した。 |
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O-5 |
(北大院農)○冨高亮介、(北大農)片山知実、(北大院農)平井卓郎、澤田 圭 |
歴史的、意匠的に価値がある当該建物の耐震改修に際して、内部空間や内外装に影響を与えない範囲で可能な補強案を、構造フレーム解析ソフトを用いて計算し、検討した。実施した耐震補強方法を紹介する。 |
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展示発表(14:30〜15:30) 会議室 |
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番号 |
題名 |
発表者 |
概要 |
P-1 |
(北大院農)○麻生知裕、幸田圭一、(森林総研)山田竜彦、久保智史、 (農研機構)中嶋 勇、(北大院農)浦木康光 |
工業リグニンをPEGにより改質した両親媒性リグニン誘導体の、セメント分散剤としての機能を評価した。PEGの種類によって分散能は異なること、および調製したセメントが寒冷地における使用にも十分に耐え得ることを見いだした。 |
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P-2 |
(北大院農)○千鹿野紀、玉井 裕、矢島 崇、宮本敏澄(北林産試)原田 陽 |
食用担子菌の栽培工程で生成される、未利用資源である栽培・加工残渣(以下、試料)に含まれる糖類の有効利用を検証した。試料をNaOH溶液、酢酸溶液で分画した後、各物質の特性分析、用途の検討を行った。 |
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P-3 |
(北林産試)○伊藤洋一 |
北海道産のカラマツ大径材からの建築用材生産技術について検討した。本発表では,蒸気式人工乾燥技術と高周波・蒸気複合乾燥技術の差異による乾燥材品質やコストの比較検討を行う。 |
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P-4 |
(北林産試)○伊藤洋一 |
トドマツ材を蒸気加熱した後,治具を使用して曲げ加工する際の改良方法について検討した。本発表では,ウォーターオーブンを使い,できるだけ安価な治具にて曲げ加工する方法を,従来法との比較により検討した。 |
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P-5 |
(北林産試)○宮ア淳子、古田直之、宮内輝久、大橋義徳 |
市販の接着剤混入型木材保存剤を混合したフェノール樹脂を種々の温度で加熱したときの硬化過程の動的粘弾性の変化を調べた。保存剤に含まれる溶剤によってフェノール樹脂の硬化が遅延されることが示された。 |
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P-6 |
(北林産試)○宮内輝久、古田直之、宮ア淳子、(森林総研)大村和香子、(北林産試)大橋義徳 |
林産試験場では北海道産のカラマツ・トドマツを基材とした新しい構造材「単板集成材(LVG)」の開発を進めている。LVGとは合板工場で積層したLVLラミナを、集成材工場でたて継ぎおよび積層接着して得られる軸材料である。LVLラミナの保存処理(防腐防蟻処理法)として接着剤混入処理による保存処理を行っている。本発表では試作品の防腐性能試験の結果について報告する。 |
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P-7 |
(北林産試)河原ア政行、○平林 靖、菊地伸一 |
地域材の利用拡大が全国的に進められる中で,大規模建築物の外装材に薬剤処理した防火木材の需要が高まっているが,耐候性に関する知見が十分ではない。そこで,ウェザーメータを用いた促進耐候操作により,防火木材の耐候性を検討した。 |
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P-8 |
(北見工大)○川上大輔、中川健太郎、服部和幸、鈴木京子、鈴木勉 |
針葉樹(カラマツ)、広葉樹(ダケカンバ)のニッケル及び鉄触媒炭化時に副生する液体、気体成分の生成量、性状及び燃料品質について調査し、樹種や触媒種による違いを明らかにした。 |
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P-9 |
(北大農)○高梨隆也、(北大院農)石原 亘、澤田 圭、小泉章夫、平井卓郎、佐々木義久、(北大FSC)故・夏目俊二 |
檜山地方研究林間伐跡地においてステーク試験を行い、天然環境下における腐朽の進行状況を長期的に観察した。試験に用いた樹種は広葉樹4種(ハルニレ、ネグンドカエデ、ニセアカシア、)と針葉樹1種(トドマツ)で、針葉樹については3つの乾燥条件を用意した。腐朽状況の評価は、目視および縦振動法によるヤング率の測定により行い、とりわけニセアカシアの高い耐朽性が示された。 |
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P-10 |
(北林産試)○古田直之、宮崎淳子、宮内輝久、大橋義徳 |
道産人工林材による接着剤混入処理法を用いた耐久性の高い構造材(単板集成材)の開発を目指している。本報では、接着剤および薬剤の配合や熱圧条件がLVL ラミナの接着性能に及ぼす影響について報告する。 |
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P-11 |
(北林産試)○石倉由紀子、松本和茂 |
本研究では、北海道において重要な人工林材であるカラマツ(Larix kaempferi)の樹幹放射方向の横圧縮特性の変動を調べるため、放射方向に連続した試験片を用いて、密度、年輪幅の測定と横圧縮試験を行った。 |
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P-12 |
(北大院農)○小出 智也、小泉章夫、斉藤秀之、(パランカラヤ大)Sampang Gaman、Yuda Praiwa |
インドネシアで造林木として期待されているShorea balangeranの造林木としての力学的性質は不明である。天然木に比べて一般的に強度が下がると言われているが、9年生のものにおいては過去のデータと同等もしくはそれ以上であった。 |
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P-13 |
(北林産試)○森 満範、伊藤洋一、大崎久司、戸田正彦、東 智則、(京大生存研)吉村 剛、中山友栄 |
道産カラマツおよびトドマツを住宅部材として利用することを目的として,想定される高温乾燥条件における耐朽性および耐蟻性について検討した。また,今後,構造用面材料として利用の増加が見込まれるMDFについても同様の検討を行った。 |
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P-14 |
(北林産試)○関 一人、折橋 健、佐藤真由美、岸野正典、斉藤直人 |
グイマツの樹皮のジエチルエーテル抽出物中に含まれる主要なジテルペノイドを単離同定した。それらジテルペノイドの枝における二次師部およびリチドームの含有量を定量するとともに、樹皮組織における集積機作について考察した。 |
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