畜産物由来タンパク質の機能・特性に関する研究

食肉タンパク質の水溶化技術の開発

食肉の大部分はタンパク質で構成されていますが、そのタンパク質のほとんどは水には溶けない性質を持っています。このような食肉タンパク質を水に溶かす(水溶化)ことで、様々な食品への添加や加工が可能となり、利用性が拡大します。

1)ミオシンの水溶化メカニズムの解明

ミオシンは食肉を構成する主要なタンパク質の一つですが、水には溶けない性質を持っています。我々は、このミオシンがアミノ酸の一種であるヒスチジンを添加することで、水もしくは低塩濃度溶液に溶解することを発見しました。この水溶化メカニズムを解明することで、効率の良い水溶化技術の開発や他のタンパク質への応用が可能となります。

 

2)水溶化タンパク質の加工食品への応用

食肉タンパク質、特にミオシンは加熱することでゲルを形成することが知られており、この性質がハムやソーセージなどの結着性に大きく影響するとされています。ヒスチジンの添加によって水溶化したミオシンでは、加熱ゲルの様相が大きく変化することがわかりました。

 

 

 

 

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