2008年5月、山田先生は約束してくださいました(旧プロジェクト時代に関わった現スタッフに)。「GMススキ研究の初期段階で少し成果が出た頃に、研究者や企業や役人の前ではなく普通の人々の前でも語ります。人々の懸念を受け止め、予想される危うさやその回避などについても語ります。人々がどのように考えるか知りたいので、一緒に考える場に参加します」
今回その約束を果たしてくださいました。午前の部では、ススキをエネルギー作物として畑で植えることの問題から始まり、日本のススキとオギとの交雑種であるジャイアント・ミスカンサスのこれからの可能性、ススキの能力アップを目指す遺伝子改変の技術や抱える諸問題について、研究成果の前線が平易に語られました。質疑応答も活発に行われました。
午後の部では、参加者同士や参加者と山田先生との意見交換に力を入れました。先ず、5~6人くらいが座れるテーブルを作り、そこで各人の不安・懸念や期待などを言葉に出してもらいました。なお、グループごとの意見をまとめることはしませんでしたが、各人の不安と期待をそれぞれ書き出してもらいました。このとき山田先生には各グループの意見交換の様子を見て回ってもらいました。
次いで、全員が山田先生を囲むように同じテーブルについて(ロの字に机を並べただけですが)、順に不安と期待を先生に投げかけました。先生と参加者との間の意見交換が始まったというわけです。先生からの問いかけもありましたので、言葉のやり取りは途絶えることなく続きました。山田先生の研究成果が今後どのように展開していくのか、社会の中で受け止められていくのかどうか、参加者一同さまざまな視点から関心を持ったようです。
参加者の「不安と期待」と「アンケート結果」を掲載します。
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