田上助教が中心となった研究論文がFEBS Journalに受理されました

GH15酵素を含めた多くの酵素がベル型のpH-活性曲線を示すことが知られており,その要因は2つの解離性触媒残基が反応に関与しているためであると解釈できます。しかし我々は,GH15に属するIsomaltose glucohydrolaseが非ベル型のpH-活性曲線を示すことを発見しました。種々の変異酵素の結晶構造解析と反応速度論的解析の結果に基づき,本酵素では3つの触媒残基が反応に関与していること,特にTyr47残基が第2の塩基触媒残基として機能していることを明らかにしました。第1・第2の塩基触媒残基に水素結合ネットワークを導入した変異酵素では,縮合反応(2分子のグルコースからイソマルトースを作る)の速度が上昇していることも明らかにしています。

本研究は,北海道大学 先端生命科学研究院 X線構造生物学研究室および酪農学園大学 農食環境学群 応用生化学研究室との共同研究です。

詳しい内容はこちらから確認できます。