[[2023年春季行事報告]

2023年北方森林学会春季行事の報告

  • 2023年の春季行事は、7月25日(火)に厚真町、安平町で開催いたしました。
    当日は民間・行政・研究機関・大学などから32名の方々に参加いただきました。
    町有林を見学させていただいた厚真町、安平町の関係の皆様や現地で調査・対策を実施されている
    胆振総合振興局森林室の皆様や北海道立総合研究機構林業試験場の蓮井氏、速水氏などなど関係の皆様に感謝申し上げます。
     テーマは「北海道胆振東部地震に被災地における自然回復状況および森林再生に向けた取組み」で、
    被災地における植栽事業、植栽試験地の特徴などについてご説明頂きながら、
    現場での課題について現地を見学しながら検討しました。


1か所目に、崩壊地の天然更新調査地を見学しました。
ここでは、表層の土砂移動の把握を目的として、高精度ドローンと多視点ステレオ写真測量によるモニタリングが継続されています。
現場では、先端機器によって作成された調査地のミニジオラマも見せて頂きました。
植生の更新には時間がかかるようでしたが、樹木ではカラマツの更新がよいようでした。 1カ所目1.jpg

1カ所目2.jpg


2か所目に、植栽試験地を見学しました。
土壌条件が異なる崩壊斜面に試験地が設定されています。
植栽樹種は、カラマツ、トドマツ、アカエゾマツでした。
被災面積が広大であるため、一般造林樹種が植栽樹種として選定されました。

2カ所目1.JPG

土壌硬度や透水性が良好な場所ではカラマツの生育が良好であり、
土壌凍結による凍上倒伏被害を回避するために植栽は秋より春がよいと判断されました。

3か所目に、道有林内で実施された植栽施行地を見学しました。
ここでも土壌の状態がよい場所では活着率も比較的良好とのことでした。

3カ所目1.jpg

ただし、急傾斜地については作業の危険性から植栽地から除外しており、
また、植栽してもほとんど消失しており、その原因としては降雨や融雪等による流出が考えられていました。

そのほか、エゾシカの食害が多くの植栽木で確認されました。 3カ所目2.jpg


以上で解散となりました。 北海道胆振総合振興局森林室、北海道立総合研究機構林業試験場の皆様、
業務でお忙しい中、現地でのご説明いただきましたこと、感謝申し上げます。
また、多くの方々のご参加、ありがとうございました。


添付ファイル: file3カ所目2.jpg 46件 [詳細] file3カ所目1.jpg 45件 [詳細] file1カ所目2.jpg 51件 [詳細] file2カ所目1.JPG 43件 [詳細] file1カ所目1.jpg 52件 [詳細]

トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2023-09-19 (火) 12:10:52 (221d)