簡単に言うと、植物の根にできる植物と菌との共生体を菌根、その共生体を作る菌のことを菌根菌といいます。菌根は、構造や菌と宿主植物の種類により、7つのタイプに分類されます。
ここではその中でも樹木に最も一般的にみられる外生菌根について説明します。
外生菌根は、上の写真の様に菌糸が植物根を包み込む菌鞘を形成する為、肉眼でもその存在を確認することができます。この菌根菌が胞子を作る際に形成するのが“子実体”=皆さんよくご存知の“きのこ”になります(右図)。
外生菌根菌は、その種類5,000種〜6,000種といわれていますが、その中にはトリュフやマツタケといった食用菌も多数含まれています。
森林内では多種多様な生物が互いに何らかの影響を及ぼしあいながら生活していますが、植物と菌類との共生体である菌根は、コケ類、シダ植物、草本や木本植物といった多くの植物で認められ、また環境変化や生育する植生の分布によってその構造は異なるものの、世界的に認められる共生関係の1つなのです。
|
|