ケショウヤナギは,極東からユーラシア大陸の高緯度地方にまで,広く分布するヤナギ科ケショウヤナギ属の1種だ。分類上,1属1種ということになっており,この一点を見ても,特異なヤナギ類とみなすことが出来る。
本種の,他のヤナギ科樹木との分類上の識別点は,雌花子房の基部に腺点が「ない」と言うところにある(詳細はもよりの図鑑などを参照されたし)。
ケショウヤナギを除くヤナギ科樹木に共通したこの腺点の,生活上の機能はあまり定かではないが,やはり何か香りの分泌に関わっているものと見られており,ために,ヤナギ科樹木は一般に,この匂いに惹かれた虫を媒介として受粉する,虫媒花とみなされている。
ケショウヤナギだけは,違うらしい。
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