北海道大学FSC 耕地圏ステーション静内研究牧場(新ひだか)

新ひだか町の静内研究牧場の紹介

※Under construction(編集中)

静内研究チームでは、北海道日高管内新ひだか町にある北海道大学北方生物圏フィールド科学センター耕地圏ステーション静内研究牧場にて調査・研究を行っています。この地域は北海道札幌市にある北海道大学から約160 km離れており、車で約3時間の場所に位置しています。静内研究牧場では、北海道の雄大な自然に囲まれた環境の中で野ウサギ・梟・鹿等(時々,熊!!)の野生動物に出会えることができます。この地域の年平均気温は約7°C,8月の平均気温は約20°C、2月の平均気温は約−5°Cになり、冬期の降水量が少ないため土壌が凍結します。年間降雨量は約1200 mmであり、日本の年間平均降雨量の1718 mmよりも少ない傾向にあります。

静内研究牧場は、森林330 ha、草地130 haを含む470 haの敷地面積を所有し、牛約150頭、馬約150頭を飼育しています。また国立大学の牧場としては最大規模の面積を所有しています。

静内研究牧場では現在主に放牧地を研究対象とし、家畜の放牧に伴う温室効果ガス発生の定量化やメカニズムの解明に取り組んでいる他、ドローン空撮画像と画像認識機械学習による家畜糞の同定と経時変化に関する調査を行っています。さらに、SWATモデルを用いた牧場内窒素動態解析を実施中です。調査のために、春季~夏季には1–2回/週、冬季は1回/月、圃場へ足を運びます。基本的に一回の調査は一泊二日で行います。

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静内研究牧場庁舎ではキッチンが完備されており,自由に料理ができます。タイミングが良ければ牧場関係者の方から鹿肉を頂けます!

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庁舎を利用は事務の方や研究牧場の技官士さんだけでなく、大学の実習授業や他研究室の調査で来庁される方が多く、異なる研究分野の方が交流し酒を酌み交わす絶好の機会でもあります。静内研究牧場を利用することで生まれる出会いは野生動物や牛・馬・羊等の家畜だけじゃありません!!

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静内研究牧場における調査圃場の風景

静内研究牧場の調査地における土地利用履歴は,2009年末まで採草地として利用され,2009年末から2013年5月までコーン畑地として,2013年5月以降は再び採草地として利用されています。本研究チームでは2004年から現在(2015年冬季)に至るまで同じ調査圃場の同じ場所で調査を行っております。その圃場では堆肥区(堆肥+化成肥料),化成肥料区(化成肥料のみ),無窒素区を設けており,処理区の違いや土地利用変化による土壌由来の温室効果ガス(二酸化炭素,亜酸化窒素,メタン)への変化を長期的に観測し,調査しています。調査圃場の土壌は樽前・有珠山の火山灰から成る多湿黒ボク土です。

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薄い緑色のエリアは無施肥区,濃い緑色のエリアは化成肥料区になります。施肥量の違いが牧草の成長に著しく影響しており,可視的に判別することができる面白い場面です。

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静内研究牧場の採草地では通常年に3回収穫が行われます。上の写真はコドラード法を用いた植生・収量調査を行っています。

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冬季には外気温が−10°Cまで下がる日もしばしば。サンプリングはそんなの関係ありません!極寒・強風の中サンプリングを行います。静内研究チームに所属すると、どんな女性でもストロングウーマンになることができます。

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静内研究牧場における調査について

※Under construction(編集中)