研究室紹介

~土壌をめぐる循環の輪と農業・環境~

作物は、大気中から二酸化炭素として取り入れる炭素以外の元素は、全て土壌から吸収しています。したがって、人が摂取する元素も、土壌の成分が元になります。人の命と健康は、良い土壌の上に育った健康な作物を食べて維持されます。また、植物も動物も、死ぬと土壌生物の働きで土に返ります。地球上の多くの生命が、土壌をめぐる循環の輪の中で活動しています。しかし、近代文明は、地球規模の環境破壊をもたらし、人類の営みが、命を育む農地や土壌を傷つけ、水と大気の環境を悪化させています。人類がこれからも豊かな自然の恵みを受けていけるように、土壌をめぐる循環の輪を、健全な状態に維持保全する必要があります。土壌保全学研究室では、その基礎となる教育研究を行うため、土壌を物理学的視点から科学するとともに、作物生育に良好な土壌環境の保全整備に関する研究や、土壌・水・大気環境対策に関する研究をしています。