研究内容

この研究室で研究していること

  本研究室ではPhialophora, Fusarium, Rhizoctonia, Phytophthora, Pythium, Streptomyces などによって起こる畑作物の土壌病害の研究をしています.
  対象となる作物はアズキ, ダイズ, ジャガイモ, インゲン, イチゴ など多岐にわたっており, それぞれ病原菌の分類から生理・生態, 防除にいたる広い範囲の研究を行なっています. 作物の土壌伝染性病害をより深く, 統合的に理解することが私達の目標です.

あなたはキュウリやトマトを育てたことがありますか?その時,葉の上に白い粉のようなものが付いているのを見ませんでしたか?「うどんこ病」はカビの仕業です.家庭菜園で野菜を作ってみるだけでも植物の病気が出てきます.農業の現場で,作物の病害は大きな問題です.私達の専門―植物病理学―はその病害に立ち向かうための学問です.

病気が起こる原因は?

 カビ,細菌,ウイルスなどが植物の病気を引き起こします.
 当講座では特に土壌伝染性病害(土の中で暗躍する病原菌―カビ・細菌―が引き起こす植物の病気)を対象に研究しています.

病気を予防するには?

  今,環境を維持しながら持続的に農作物を生産してゆくために,農薬だけに頼らない病害防除の方法が求められています.

  しかし, 土壌伝染性病害は農薬が効きにくく,防除が困難です.
  そこで, 私達はそれに対抗する有効な手段である生物的防除(微生物で病害を防ぐ方法)や緑肥作物(間作として用いることで土壌病害を軽減し,作物に生育促進効果を有する植物)を用いた防除を研究しています.
  また,敵を制すには敵を知らねばならないわけで,病原菌の生態の研究や,遺伝子レベルの手法で病原菌の起源を探る研究なども行っています.

ジャガイモ疫病について