家畜栄養生理学実験2011 

 

名前を変えて全15回になったこの学生実験も今年で3度目です!
前半ではヒツジを、後半ではラットを用いて、動物が摂取した飼料がお腹の中でどう代謝されていくのかを考えます。
このページでは、慣れない実験に戸惑いながらも、がんばる初々しい3年生の模様をお伝えします。


10  血中コレステロール、グルコースの定量および盲腸内pHの測定

 

後半戦第2回!今回は、ラットから採血遠心分離して得られた血清を元に血中グルコースおよびコレステロールの濃度を測定します。

測定原理の詳細は長くなるので控えますが、それぞれの存在量を専用のキットを用いて調べます。

実際の操作は前半戦のアンモニア態窒素濃度測定などと同様にプレートリーダーを使った比色定量です。

キットを使っているので作業工程は非常に簡便化されていますが、扱う試薬の容量が少ないのでピペッティング操作に慣れない3年生は毎年苦戦します。

 

 

 

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実験が始まる前、原理の説明の際の風景です。

ちなみに今年の班分けはあみだくじで行ったらしいのですが、なかなか男女バランス良く分かれています。

 

 

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皆さん真剣ですね。

今年は比較的まじめな学生が多いような印象を受けます。

  

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実験は市販のキットとプレートリーダーを用いて行いました。こちらが、コレステロール濃度測定の方。濃度が濃いほど青の色が濃くなります。

 

  

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一方、こちらはグルコース。

こちらは濃度が濃いほど赤の色が濃くなります。

 

  

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結果がこちらです。一番下のAverageが平均を表しています。一見、差が開いているようにも見えますが、個体差も大きく有意差は見られませんでした。

 

  

 説明: 説明: C:\Documents and Settings\All Users\Documents\My Pictures\2011年度\家畜栄養生理学実験\2011.06.22 グルコレ\Resized\DSCN0218.jpg  説明: 説明: C:\Documents and Settings\All Users\Documents\My Pictures\2011年度\家畜栄養生理学実験\2011.06.22 グルコレ\Resized\DSCN0217.jpg

今回の実験では、検量線の大事さを実感してもらうために検量線選手権も開かれました。近似直線のR2値が1.0に近いほど希釈やアプライの操作が正確だと言えます。この操作がうまくいかないと、算出した濃度の信頼性が低くなるので、非常に大切です。

 

この2つの数字は、それぞれの試験で優勝した班のR2値です。お見事でした!

 

 

今回は作業に追われてしまって、学生の作業中の写真が少なくなってしまいましたね・・。

例年通り、0.75μという試薬のアプライ量に苦戦していた班も多かったですが、検量線選手権で優勝した班などは見事な器具の扱いでした!

結果として血中コレステロール、グルコース濃度には違いは出ていないようでしたが、今回測定したもう1つの測定項目である盲腸内容物のpHには変化が出ていました。

(申し訳ないですが、写真はありません。。)

 

オリゴ糖給与区の方でpHの低下が見られたので今後のVFA、乳酸濃度測定や菌数の定量などにも期待が持てますね!

次回は盲腸内の代謝産物濃度としてアンモニア態窒素および乳酸濃度を測定します。

今回同様、比色定量による測定なので今回検量線がうまく引けなかった班も次回のリベンジに期待します。

 

それでは、次回もお楽しみに!

 

                                                                 

(担当:澤田)

                                                                                                                                               

 

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