家畜栄養生理学実験2010  

 

 

  

 

慣れない実験に戸惑いながらも、がんばる初々しい3年生の模様をお伝えします。

 

4回 アンモニア態窒素濃度の測定

 

本年度の栄養生理学実験、前半では粗飼料多給条件および濃厚飼料多給条件のヒツジのルーメン内発酵が時間経過とともにどのように変化するかを調べます。

今回はルーメン液のアンモニア態窒素濃度を測定することで、微生物タンパク質の合成に十分な量のアンモニアが存在することを確認します。そして、その経時変化を調べることでルーメン内でのタンパク質利用(タンパク質が分解された後、どのように利用されるか?)について考えます。

 

 

まずは小池先生から実験の原理が説明されます。

反芻動物のタンパク質分解・利用は、ヒトをはじめ単胃動物とは異なります。

 

それでは実験開始です。

まずは、ルーメン液を遠心分離して上清だけ利用します。

 

今回の実験もピペッティングが命です!

ルーメン液の希釈、希釈液や試薬の分注など、正確さが求められます。

 

班でのチームプレーもスムーズになってきたでしょうか?

 

フェノール系の試薬はドラフト内で操作します。

 

フェノール混合試薬、次亜塩素酸を分注したら、しばし発色(青色に変化する)を待ちます。

 

発色が完了したら、マイクロプレートに分注していきます。

この作業もドラフト内。

 

こちらがマイクロプレートリーダーで吸光度を測定している画面です。(赤に近いほど、よく発色している=アンモニア濃度が高いことを示します)

 

検量線を作成し、得られた式を用いてルーメン中のアンモニア態窒素濃度を算出します。

先週に続いての検量線の作成なので、だいぶ慣れてきたでしょうか?

 

さぁ、全班の結果を見比べるとルーメン内でのタンパク質分解を経時的が濃厚飼料多給時と粗飼料多給時でどのような違いがみられるでしょうか。

考察を深めていきましょう。

 

 

今回の栄養生理学実験は以上です。

次回はSCFA濃度測定とプロトゾア計数を行います。

 

次回もお楽しみに!

                                                                 

(担当:林)

                                                                                                                                               

 

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