平成14年度 総会と研究会のお知らせ

[月日] 平成14年5月30日(木)
[場所] (財)道北地区旭川地場産業振興センター
  (旭川市神楽3条6丁目;旭川駅よりバスまたはタクシーで約10分)
[時間] 総 会 11:00〜12:00
  研究会 13:00〜16:00

懇親会

[月日] 総会・研究会同日
[場所] 旭川ターミナルホテル
[時間] 17:00〜19:00
[会費] 6000円

第33回研究会 テーマ: 「間伐材を含む中小径材利用の現状と課題」
(司会) 北海道立林産試験場 利用部長 遠藤 展 氏

講演:
「人工林資源の現況と木材需要拡大に向けた取り組みについて」
北海道水産林務部木材振興課  課長補佐 
高谷 俊和 氏

「最近の多様な木材粉砕物の利用技術」
北海道立林産試験場利用部 成分利用科長 
斎藤 直人 氏

「糖鎖の配向・トポロジー制御による新しいナノ素材の開発」
北海道大学大学院理学研究科   教授 
西村 紳一郎 氏

総合討論

懇親会: 会費5000〜6000円(予定、人数等による)。場所は会場の近くで現在検討中です。会場にてお知らせします。

連絡先:
幸田圭一(北海道大学大学院農学研究科 環境資源学専攻 森林化学分野)
Tel:011-706-3197
Fax:011-706-4180
E-mail:cody@for.agr.hokudai.ac.jp
秋津裕志(北海道立林産試験場 技術部合板科)
Tel:0166-75-4233(内線393)
Fax:0166-75-3261
E-mail:akitsu@fpri.asahikawa.hokkaido.jp

 

講演者紹介

高谷 俊和(たかや としかず)
北海道水産林務部木材振興課課長補佐
略歴: 昭和27年中標津町生まれ、昭和51年岩手大学農学部林学科卒業、阿寒町役場勤務後、道職員として空知・渡島・上川・檜山・十勝の各支庁、林務部林政課・林業振興課、農政部農業企画室で勤務、平成14年水産林務部木材振興課勤務
ひとこと: 戦後、営々と植えられてきた人工林は152万haに達し、今や天然林材を上回る供給量を持つようになってきました。現在の資源構成からも、今後、飛躍的な出材量の増加が予測されています。一方で、これまで地域を支えてきた林業・木材産業は、木材価格の長期低迷や輸入製品の増加などにより厳しい経営を余儀なくされており、人工林材のさらなる需要拡大に向けて、製品の高品質化や新用途の開発、他分野への参入、コストの低減など、今後克服すべき課題も残されています。本日は、関係者が相互の利害得失を超えて、技術やノウハウを持ち寄り状況の変化に的確に対応するには何が必要か、行政はどのような政策誘導をしようとしているのかなどについて情報交換ができればと考えています。よろしくお願いいたします。

斎藤 直人(さいとう なおと) 北海道立林産試験場利用部成分利用科長
略歴: 1984年北海道大学農学部卒、同年北海道立林産試験場研究職員、1995年研究主任、1995年北海道大学博士(工学)、1996年ニューヨーク州立大学研究員、1999年から現職。★化学的視点から木材、ササ・竹、植物、産業廃棄物の用途開発に従事。最近は、公私にわたり”良質な土づくり”に励んでいる。また、健康のため草取り、窓ふき、雪かきに努めている。
講演概要: 木材チップは、良質なものからパルプ用、ボード用、燃料用にランク付けされ、これらの原料として利用されてきた。しかし、最近は、暗渠用疎水材、敷料・堆肥、緑化・マルチング資材など、木材の特長(通気性、透水性、吸水性、断熱性、耐久性など)を生かした用途展開も図られている。ここでは、これら利用技術の現状と課題について紹介する。また、簡易な処理により機能性を付与した試みの一つとして「熱処理による木質系吸油材」があり、その特長、吸油機構を併せて紹介する。

西村 紳一郎(にしむら しんいちろう) 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻生体高分子設計学講座教授
略歴: 1987年3月、北海道大学大学院理学研究科博士課程終了。理学博士。その後、成蹊大学工学部助手、北海道大学理学部講師などを経て、1993年より現職。1993年より1年間、文部省在外研究員として米国Johns Hopkins Universityに在籍。専門分野は生物有機化学、糖質化学、生命化学。主な受賞歴:第1回日本糖質学会奨励賞、日本化学会学術賞。主な著書(共著):「生命高分子科学入門」「糖質の化学と工業」(共に講談社サイエンティフィク)
講演概要: 糖鎖は不斉炭素がきわめて高度に集積した天然高分子である。生物情報伝達分子として多様な機能を発現している糖鎖のユニークな構造と性質を積極的に取り入れた新しい材料の分子設計が進められている。糖鎖の機能発現のカギとも言える「クラスター効果」を活用した新しい材料合成のいくつかの例と既存の北海道に多くみられる未利用多糖資源への応用などについて紹介したい。


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