1回富良野GMO対話フォーラム(消費者協会版)

日  時: 2007年2月16日(金) 10:00〜11:50
会  場: 富良野市 女性センター
主  催: 遺伝子組換え作物対話フォーラムプロジェクト
共  催: 富良野消費者協会学習部(消費者協会)
参加者: 18名( +市役所2名+PJ3名) 総数23名

進  行: 10:00〜10:10 開催挨拶(富良野消費者協会)
       10:10〜11:20 松井スピーチ
       11:20〜11:50 質疑応答
       12:00       終了

話題提供

松井 博和 北海道大学大学院農学研究院教授

    『私たちと科学技術』

要旨(キーワードなど)


 食の安全性に関する国民意識調査によれば、農薬、家畜用抗生物質、BSEや食品添加物などへの不安のほか、遺伝子組換え作物への不安もまた7割近くになっている。21世紀の課題は人口問題、環境悪化、エネルギー枯渇であるが、われわれには意識改革が必要である。大量生産、大量消費、効率優先、競争至上主義などから脱却し、安全を優先させた量から質へのパラダイムシフトが必要である。科学とは人類に夢を与えるもので、技術とは人類に喜びを与えるものである。

 遺伝子組換え技術とは何か?遺伝子とは「DNAの中でタンパク質の配列を作る情報を持つ部分」である。車の設計図にもたとえることができる。組み換える手法にはアグロバクテリウム法やパーティクル・ガン法などがある。GM技術は幅広いバイオ技術の一つである。GM作物は、21996年以降2005年までの間に作付面積は大幅に増えた。また、栽培されている全てのGM作物中、GMダイズが6割、GMトウモロコシが2割強、GMワタが1割程度、GMナタネも1割程度である。GMと非GMの割合は、ダイズで60%がGMで、トウモロコシが14%、ワタが28%、ナタネが18%である。食料自給率が40%、輸入飼料への依存という状況で、実は、日本はGM作物の輸入大国である。

 北海道では2005年3月に「GM作物交雑防止条例」が制定されたが、その背景には道庁の意図だけではなく、様々な考えを持った消費者や農業者や研究者などの動きもあった。私も、2004年に「遺伝子組換え作物の私見栽培実施条件検討委員会」座長を務め、2005年には「遺伝子組換え作物交雑等防止部会」部会長を務め、それぞれの委員とともに制定に協力した。

 従来のGM作物論争は、「GM食品は安全か、危険か」や「GM技術は環境にとって安全か、危険か」といった二項対立型だった。従来の品種改良の延長だという主張に関し、反対派違うといい、賛成派はそうだと言う。技術としての完全性、実質的同等性、ファミリアリティ、評価手法の妥当性などについても議論は平行線である。科学や科学者に問われていることは何であろうか。

 繰り返し行うコミュニケーション型の対話に切り替えて、研究者と市民との相互理解を図りたい。夢は、産官学民そして市民を巻き込んだ食の安全安心センター(仮)の実現である。





2回富良野GMO対話フォーラム(農業普及員関係版)

日  時: 2007年2月16日(金) 13:30〜15:30
会  場: 富良野市役所 会議室
主  催: 遺伝子組換え作物対話フォーラムプロジェクト
共  催: 市役所の協力
参加者: 17名( +PJ3名) 総数20名

進  行: 13:30〜13:40 開催挨拶+PJの趣旨説明
       13:40〜14:50 スピーチ
       14:50〜15:30 意見交換
       15:30       終了

話題提供 松井 博和 北海道大学大学院農学研究院教授
           『私たちと科学技術』

要旨(キーワードなど)


(1)と同じ内容。