緑の風・木枯らし

OB/OG からの情報、速報などを随時掲載します。

地球温暖化で北上する、シュロ 0100506

千葉県知事を務められた堂本暁子さん(彼女は「生物多様性」の著者でもあります)からのメッセージ:造林学で紹介している都心のシュロの話が、生物多様性保全に関連して紹介されていました。 5月22日の「国際生物多様性の日」に、BS-TBS(BS6チャンネル)で、17:00〜18:00に放送する番組を作っています。
5月3日は、小石川植物園で、植物学者の岩槻邦男先生にインタビューをさせていただきました。その植物園の一角に、手入れをしないで、植物の自然な変化を観察するところがあるのですが、そこに、1960年頃から、本来は九州南部に自生するシュロ(棕櫚)が生えるようになりました。今では、宮崎や鹿児島で見るようなシュロの大木が、いたるところに茂っています。 岩槻先生は次のように説明してくださいました。

「長い歳月をかけた進化の結果、安定した生態系から地球温暖化の影響で、一部のものだけが飛び出して、何百キロか北に移動したり、途中までしか来られなかったり、動かなかったりすることによって、その地域の生態系のバランスが崩れ始めます。シュロはそうした実例のひとつです。移動の速度の差や一部の移動によって生態系に変化が起こりますが、それがだんだん大きくなると、生態系全体が崩壊してしまうのです。そのことが、恐ろしいことなのです」と。

 植物にも、足の速い植物とそうでない植物、あるいは、長い歳月をかけないと北上しない植物といろいろあって、温暖化のような人為的な環境変化は、入ってくる生態系の側も、抜ける地域の生態系も、いずれの側でも生きものの織り成す生態系の破壊がジワジワと進んでいるのだと知り、私たちが思っているより深刻な事態が進行しているのだと感じました。

2010年「国際生物多様性の日」及び「グリーンウェイブ」について ・・・北大演習林をご支援下さった堂本暁子氏(HPなの花日記より)

 G-COEの講演会(動物園から始まる生態系のおはなし) 0100329

動物たちが本来の姿で生きるためには、動物たちが棲んでいる自然環境の仕組み【生態系】が健全でなければなりません。 では、【生態系】を健全にするためにはどうしたら良いのでしょうか。まずは森や川などの生態系を知り、動物たちがその中でどう適応し、どのように暮らしているのかを知ることが大切です。それが、これから私たちが自然と、そして動物たちと、どう関わっていけば良いのかを知る手がかりにつながります。OB:小林真?、唐木貴行氏が参加。記事は北海道新聞夕刊に掲載(下段のG-COE2010動物園.jpg)参照。Ms.KK談。

環境省・地球温暖化対策基本法案の閣議決定 0100328

温室効果ガスの排出量を2020年までに25%削減することを目指すために、「あらゆる政策を総動員することが必要であり、総動員される政策を体系的に明らかにする」地球温暖化対策基本法。総動員される政策のうち、特に重要な3つの施策として、

  1. 国内排出量取引の創設、
  2. 地球温暖化対策税の実施、
  3. 再生可能エネルギーに係る全量固定価格買い取り制度の創設、

が示されていますが、どれも森林や木材に関する政策として重要です。09年11月から行われている排出量取引試行的実施の中で、木質バイオマスボイラー導入のプロジェクトが国内クレジットに中でも大きな役割を!木質バイオマス関係国内クレジット進行状況。全体の概要は、藤原敬さんの「持続可能な持続可能な森林経営の勉強部屋」を。

柿沢先生の論壇 0100313

大日本山林会の「山林」2010年3月号に、柿澤先生の論壇が掲載されています。「持続可能な森林経営のための30の提言」 の影響も大きい内容です。保安林に関する貴重な情報といえるでしょう。TK

森林・林業再生プラン 0100228

わが、柿沢先生が林野庁の委員を務める会議の提言。森林・林業再生プランを持続可能な森林経営HPより。持続可能な森林経営研究会では、昨年から計22回の公開セミナーを開催し、多面的な視点から「持続可能な森林経営」を考え、「30の提言」として取りまとめました。その後、皆様から寄せられたご意見を参考に素案を修正し、最終版を作成致しました。その成果についてパネル・ディスカッションを行うシンポジウムを、H22年3月6日に開催致します。会場(東京大学農学部1号館)。TK。


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緑の風・木枯らし010 のバックアップ(No.6)