-日時:3月3日(金) 13:00-
-場所:N229
-発表者:林登志郎

**発表文献 [#yc6ebbf1]
-雑誌:Plant, Cell and Enviroment (2005) 28, 886-897 
-著者:Nunn,A.J., Anegg,S., Betz,G., Seidlitz,H., Sandermann,H. and Langebertels,C

** Abstract [#ya0080e6]
大気中のオゾンは、植物におけるストレス要因の1つであり、植物ホルモンの1つであるエチレンを誘導する。

この研究では、ヨーロッパブナを対象樹種としいる。実生および、野外に生育する成木を用いて、
エチレン量、細胞死・落葉の発生率、関連する遺伝子の発現量などを調べる実験を、
以下の3つを目的として行っている。
-オゾン濃度の違いによるエチレン誘導・細胞死・落葉の起こり方を明らかにすること
-エチレン生合成を促進、または阻害することで、オゾンに対する応答性を明らかにすること
-野外に生育する成木の、オゾンによるエチレン応答・細胞死をモニターすること

結果:オゾンによってエチレンの合成が促進され、それに伴って細胞死・落葉の発生率も上がっていた。
また、この結果は実生・成木でほぼ同様であった。

結論:現在のオゾン濃度は、ヨーロッパブナの生育に影響を与えるレベルではないが、
害を与えるレベルとの間に、それほど差があるわけでもない。
この研究の成果が、樹木における致命的なオゾン量や、危険性の定量的な評価に役立つだろう。



//**発表ファイル [#vda6c8d7]

** コメント [#dc12bd34]
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