発表文献

Abstract

大気中のオゾンは、植物におけるストレス要因の1つであり、植物ホルモンの1つであるエチレンを誘導する。

この研究では、ヨーロッパブナを対象樹種としいる。実生および、野外に生育する成木を用いて、 エチレン量、細胞死・落葉の発生率、関連する遺伝子の発現量などを調べる実験を、 以下の3つを目的として行っている。

結果:オゾンによってエチレンの合成が促進され、それに伴って細胞死・落葉の発生率も上がっていた。 また、この結果は実生・成木でほぼ同様であった。

結論:現在のオゾン濃度は、ヨーロッパブナの生育に影響を与えるレベルではないが、 害を与えるレベルとの間に、それほど差があるわけでもない。 この研究の成果が、樹木における致命的なオゾン量や、危険性の定量的な評価に役立つだろう。

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分野ゼミ/文献紹介ゼミ/2006-03-03 Vol.29 のバックアップ(No.2)