Effect of Water Stress on Cell Division and Cell-Division-Cycle 2-like Cell-Cycle Kinase Activity in Wheat Leaves

コムギの葉において水ストレスが細胞分裂とcdc2-like キナーゼ活性に与える影響

要旨

水ストレス(水ポテンシャル−0.3MPa)にさらされたコムギ(Triticum aestivum)では、葉の成長率が半分になり、葉肉細胞の分裂活性は水ストレスのないコントロールのコムギの42%まで下がる。コントロールのコムギの葉基から8mmの部位と比べると4mm以内では葉肉細胞の分裂範囲も縮小する。しかしながら、分裂期間はストレス下の個体の方が長く、最終的なストレス下の個体の細胞数は、コントロールのコムギの85%に達した。水ストレスはH1ヒストンキナーゼの量に影響を与えないが、その活性はコントロールのコムギの1/2にする。活性低下は34k-D Cdc(Cell Division Control)-likeキナーゼの割合の増加と関連する。分裂領域基部の細胞では、ストレス下3時間後に活性が半分になるため、成長が遅くなり分裂までに時間がかかるということでは説明できない;ストレスは予想以上にはやく酵素に対して作用する。水ストレスは、チロシンのリン酸化反応の増加によってCdc2キナーゼに作用し、形態形成を阻害し細胞の増殖を遅らせる。


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分野ゼミ/文献紹介ゼミ/2005-07-22 vol.18 のバックアップ(No.1)