Effect of Water Stress on Cell Division and Cell-Division-Cycle 2-like Cell-Cycle Kinase Activity in Wheat Leaves

コムギの葉において水ストレスが細胞分裂とcdc2-like キナーゼ活性に与える影響

要旨

水ストレス(水ポテンシャル−0.3MPa)にさらされたコムギ(Triticum aestivum)では、葉の成長率が半分になり、葉肉細胞の分裂活性は水ストレスのないコントロールのコムギの42%まで下がる。コントロールのコムギの葉基から8mmの部位と比べると4mm以内では葉肉細胞の分裂範囲も縮小する。しかしながら、分裂期間はストレス下の個体の方が長く、最終的なストレス下の個体の細胞数は、コントロールのコムギの85%に達した。水ストレスはH1ヒストンキナーゼの量に影響を与えないが、その活性はコントロールのコムギの1/2にする。活性低下は34k-D Cdc(Cell Division Control)-likeキナーゼの割合の増加と関連する。分裂領域基部の細胞では、ストレス下3時間後に活性が半分になるため、成長が遅くなり分裂までに時間がかかるということでは説明できない;ストレスは予想以上にはやく酵素に対して作用する。水ストレスは、チロシンのリン酸化反応の増加によってCdc2キナーゼに作用し、形態形成を阻害し細胞の増殖を遅らせる。

発表文献

Schuppler Ute; He, Ping-Hua; John, Peter C. L.; Munns, Rana. 1998. Effect of Water Stress on Cell Division and Cell-Division-Cycle 2-like Cell-Cycle Kinase Activity in Wheat Leaves. Plant. Physiol. 117: 667-678.

Microbial characteristics of soils on a latitudinal transect in Siberia

シベリア地域における緯度横断的な土壌の微生物特性

要旨

 中央シベリアのエニセイ川に沿った地域における土壌微生物の横断的研究が行われた。 これは、北緯56°から北緯68°までの約1000kmに及ぶ横断調査で、北部ロシアのツンドラ、タイガ、マツ地帯などの地域である。土壌微生物特性はデヒドロゲナーゼ活性や微生物量、微生物の集合体の構成、呼吸速度、脱窒作用、土壌の窒素量などによって左右される。植生、緯度、土壌の状態(PH,質感)、土壌の有機体炭素、微生物特性などの間の相関は多変量解析を用いた。加えて、気温による土壌微生物の成長量や呼吸速度は研究室内での実験により求めた。

 


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最終更新日: 2005-08-01 09:25:15 (月)
分野ゼミ/文献紹介ゼミ/2005-09-08 vol.18