ハスカップは北海道の特産品として、現在北海道の各地で栽培されています。
しかし、ハスカッップの育種の歴史は浅く、野生種のなかから美味しいものを選び栽培しています。
野生種はそれぞれの木によって、味や大きさ、熟期や収量などのばらつきが大きいという難点があります。
そこで、私達の研究室では、
「大きい!美味しい!沢山採れる!夢のハスカップを作ろう」
という目標のもとに、日々研究を重ねています。
植物の成長点では、盛んに細胞分裂が起こっています。
コルヒチンは、この細胞分裂中の細胞の、紡錘糸形成を阻害する働きがあります。
紡錘糸が出来ないと、新しい細胞を作るために複製されたDNAが
そのまま入ってしまうことになるので、DNA量が2倍の細胞が出来ます。
この細胞が、通常の体細胞分裂をどんどんくり返していくと、倍数性の植物体が形成されます。
コルヒチンの濃度や処理時間など条件変えて、
一番効率よく倍数体が得られる条件を検討していきます。
これまで
ハスカップの倍数体(4倍体)は、2倍体と比べて
葉が厚ぼったく、葉の数も多く、葉の色は濃くなるなど
といったようなことが分かってきています。
倍数体にはどんな実がなるのか、今から楽しみですね。
北海道大学大学院 農学研究科 植物資源科学分野
北海道大学 農学部 生物資源科学科 農場講座