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概要

 この電子顕微鏡は,加速電圧300kVに電界放射型の電子銃が搭載されております。したがって,輝度が高く,干渉性にも優れております。画像取得にはボトムマウントの2kx2kのCMOSカメラが搭載され,取得した画像はPCのHDドライブに保存されます。画像データはUSBメモリ等のメディアで持ち帰ることができるので,フィルム現像処理等の煩わしい作業の必要がありません。
 
この装置は,中間レンズ群と投影レンズ群の間にインカラム方式のエネルギーフィルターが搭載されております。エネルギフィルターは分光プリズムのような働きをし,電子線を分光します。試料を透過した電子は,その試料の構成元素や厚さによって相互作用を受け,エネルギーロスを受けないものから大きく受けるものまで多様です。この失ったエネルギーの値を横軸に,電子強度を縦軸にとると電子エネルギーの損失スペクトルを得ることができます。フィルター直下にはスリットが配置され,このスリットを可動させ,特定の電子線を通して画像化できます。たとえば,厚い試料はエネルギーロスの増加から色収差が増大し像のボケを生じますが,スリットでロス電子をカットし,ゼロロス電子だけを通すことで画像が鮮明になります。これをゼロロス像といいます(図参照)。
 そして最大の特徴は,X線CTで利用されるトモグラムシステムが搭載されていることです。トモグラムとは対象物をいろいろな角度から撮影し,コンピューターで解析することで立体的に映像化する技術です。この装置は,試料ステージの連続傾斜,対象物の位置合わせ,焦点合わせ,画像取得をPC制御により自動で行います。連続的に傾斜した画像を三次元再構成ソフトウェアを用い,PC解析することで立体的な情報が得られます。また,解析された各々のスライス像は,超薄切片像を超える解像度があります。

型式
電界放射型透過型電子顕微鏡 JEOL JEM-3200FS
CMOSカメラ TVIPS TemCam-F216
TEMトモグラムシステム JEOL EM05500TGP



鏡体構成図(リーフレットから転載)



ゼロロス像と通常像の比較



自動撮影概略図(リーフレットから転載)

図をクリックすると拡大表示されます。

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