担当科目

学部教育

酪農生産物利用学

  • 開講時期: 2年次2学期 (畜産科学科必修科目)
  • 担当教員: 玖村 朗人
  • 授業内容: 乳利用の歴史と現状を概説した後、乳腺における各種乳成分の合成や各種乳成分の性質について理解を深めます。そしてそれらの知識をもとに乳成分の測定法や乳の品質評価法、幾つかの乳製品の製造原理について学びます。また乳の殺菌法や食品衛生学との関連についても解説します。この他に我国における乳・乳製品の法規について概説します。
    世界や日本、北海道の酪農業の現状を把握し、人類が如何に「乳」の特徴を最大限に生かして食生活へ取り入れてきたのかを考えます。そのために食品科学や食品衛生管理の観点から乳を捉えて乳の構造や成分の特性を理解させ、その利用法における原理原則について説明をします。また、ヒトを含め動物種間差を示すことで「乳」の生物学的な意義についても目を向けます。

食肉科学

  • 開講時期: 2年次2学期 (畜産科学科必修科目)
  • 担当教員: 若松 純一
  • 授業内容: 我々は家畜や家禽の骨格筋を食肉として利用している。安全な食肉を得るためには家畜・家禽を法律に従った適正な方法によって屠殺・解体することが必要で ある。家畜・家禽のと畜方法およびこれを定めた法律についての理解を深める。食肉は調理して食べるだけでなく、ハムやソーセージといった食肉製品に加工することで、嗜好性が良く、保存性の高い食品になる。食肉を原料とした各種食肉製品についてその特徴と製造方法を講述するとともに、なぜ、おいしいハムや ソーセージができるのかをタンパク質レベルで解説し、食肉製品の加工理論について理解を深めることを目標とする。
    1.  家畜・家禽のと畜方法と枝肉加工処理
    家畜・家禽のと畜方法と関連法規、枝肉から部分肉(正肉)、精肉への加工処理、枝肉の格付けと各部分肉の特徴について講述する。
    2.  各種食肉製品の特徴と製造方法
    世界各地で製造されている各種ハム、ベーコン、およびソーセージについて、その製品の特徴と製造方法を解説する。
    3.  食肉製品の製造原理
    ソーセージやハムの保水性・結着性および食肉製品独特の色調が何故発現するかについてタンパク質化学の面からその機構を講述する。
    4.  食肉および食肉製品の安全性
    食中毒細菌、病原性大腸菌(O157等)、プリオン病、食肉製品中の亜硝酸塩とその発癌性などについて講述する。

畜産物利用学実習

  • 開講時期: 2年次2学期&3年次1学期 (畜産科学科必修科目)
  • 担当教員: 若松 純一、小林 謙、早川 徹
  • 授業内容: 畜産物の利用は多岐にわたっており、と畜した家畜体の骨格筋からハムやソーセージ等の食肉製品、生乳からチーズ、バター等の乳製品、また副生物からは皮革製品をはじめとする各種製品が製造され、我々の日常生活で利用されている。本実習では各々の畜産物がどのような製造理論に基づいて実際の製造技術へと応用されているかを体得すると同時に、原料および製造した製品の品質評価についても学ぶ。
    食肉製品は豚のと畜・解体から、乳製品は生乳から、また皮革製品は剥皮保存した処理した原料皮から加工を始め、各種原材料から加工・製造を実体験することで製造技術を学び、日常生活で目にする製品が、どのような理論を基に加工されているかを理解できるようにする。また、製造だけではなく原材料と製品の衛生的な面も含めた品質管理のあり方についても理解する。
    【食肉製品】 と畜、解体・分割、原料肉の整理と塩漬、各種ハム類、各種ソーセージ類、ベーコン、スモークドチキン等の製造
    【酪農食品】 細菌検査、原料乳の分析、原料乳の分析、バターおよびヨーグルトの製造と品質評価
    【皮革製品】 大家畜の原料皮(牛皮)からクロムおよびタンニン鞣しによる牛革の製造、中小動物の原料皮からミョウバン鞣しによる毛皮の製造

畜産資源開発学

  • 開講時期: 3年次1学期 (畜産科学科選択科目)
  • 担当教員: 玖村 朗人、若松 純一、早川 徹
  • 授業内容: 本授業では、畜産資源を対象とし、乳製品の加工原理や成分特性、ならびに鶏卵の産生・利用について解説しながら理解を深める。さらに家畜のと殺に伴って得られる骨、皮、内臓や羊毛等の非可食部を畜産副生物として有用な資源と捉え、これらの特性、利用の実際や今後の用途開発の動向、最新の研究内容を理解する。
    乳の構造や成分特性をどのように生かしながら各種製品の製造技術が確立されているのかを理解する。鶏卵についてはその生成過程や構造・各部位の成分について理解する。身近な存在である食肉が現在どのような研究が行われているか、さらに畜産副生物、特に細胞外マトリックスの資源としての特性とその生成過程について理解する。

畜産物品質管理学実験

  • 開講時期: 3年次1学期 (畜産科学科選択科目)
  • 担当教員: 玖村 朗人、若松 純一
  • 授業内容: 食品の安全性や健全性を確保し、一定の品質で食品を安定供給するためには、食品に存在する危害因子および品質の指標となる成分の定性・定量的評価が不可欠である。本実験では、畜産食品の品質や保存性の指標となる食品中の化学成分の定性・定量に関する基礎的分析技術を行い、品質管理の重要性を理解することを目標とする。
    食品の品質管理に関する基礎知識と実験操作方法を習得することにより、食品の安全・安定供給の重要性と製造責任の重大性を理解する。

大学院教育

食品安全・機能性開発学・演習

食資源科学総論・演習

動物資源科学特論・演習

 


全学教育

一般教育演習「私たちの生活と家畜」

  • 開講時期: 1年次1学期
  • 担当教員: 畜産科学科教員、北方生物圏フィールド科学センター教員
  • 授業内容: 世界各地で、様々な家畜が、様々な形で古くから飼われてきており、乳や肉、卵など食物の供給をはじめ、私たちの生活と密接な関連をもってきた。それは単に物質的な面だけではなく、各地域の文化の形成にも関係している。しかし、わが国の現代社会においては、大多数の人達が、家畜と接する機会もなく、乳・肉・卵などが、どのように生産・加工されているのか、そこにはどのような問題があるのか、学び、考えることは少ない。本演習では私たちの生活と家畜の関わりについて、世界各地での歴史と現状をもとに考えるとともに、乳牛、豚、鶏の飼育現場において、乳、肉、卵の生産のあり方について学ぶ。これらを通して、私たちの生活と家畜の関係についてのこれからのあり方について論議する。
  • 2019年度ディベート結果

 一般教育演習「身近な食べ物つくり演習」

  • 開講時期: 1年次2学期(集中)
  • 担当教員: 北方生物圏フィールド科学センター教員
  • 授業内容: 生物(作物・家畜)生産の現場と食品とのつながりを知り、農畜産物を実際に加工することによる食品の加工法や保蔵法、衛生管理法を理解する。また、これらの加工食品の原料生産のための家畜生産等についても理解を深める。以上から、日常生活における食品に対する興味を喚起する。

 

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