家畜栄養学実験'08
 

 

 

 

 

 


 08年度後期の畜産科学科3年生必修の家畜栄養学実験の様子です。

慣れない実験に戸惑いながらも、がんばる初々しい3年生の模様をお伝えします。

 

★第一回 ルーメン液のサンプリング、pH測定およびプロトゾア観察

 

本年度の栄養学実験では粗飼料と濃厚飼料を給餌した羊のルーメン内発酵が時間経過とともにどのように変化するかを調べます。

初回は、給餌前と給餌後14hで経時的にルーメン液をサンプリングし、pHを測定し、プロトゾアを観察しました。

これによって時間経過にともなうルーメン発酵の変化をマクロな視点で捉えることが目的です。

 

      <供試動物と飼料>

 

ルーメン液を提供してくれたのは農場の羊たち4頭。

たもつ、てつし、ライリー、カレンです。

 

 

飼料はアルファルファ乾草1.3 kg、濃厚飼料0.2 kgを1日1回給与しました(1230)。小池先生が手に持っているのがアルファルファ乾草。羊たちのおなかの中でどうなっていくのか…

 

 

  <実験の様子>

 

まずはルーメン液のpHを測定。実験機器のほとんどは初めて使うもの。TAの説明を聞いて実際に測定してみます。値はどれぐらいで、時間経過とともにどのように推移したでしょうか?

 

 

小池先生も心配そうに後ろから覗き込みます。

 

次に顕微鏡をもちいてルーメン内の微生物のひとつであるプロトゾアを観察しました。スライドガラスにルーメン液をとり、カバガラスをかけると…

 

 

プロトゾアはルーメン内に生息する微生物の中でもっとも大きな生物です。種類によっては肉眼でも確認できるほど。小さなツブツブがそうかな?

 

サンプリング直後のプロトゾアはまだ元気に動き回っているので顕微鏡で実際にその動きを見るのはなかなか楽しいです。

 

 

ここから数枚は顕微鏡を覗き込む3年生の様子をどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初めて体験するルーメンの世界。3年生はそれぞれどんな感想を持ったでしょうか?

 

 

今回は後半の実験で計数するためにプロトゾアの固定も行いました。ホルマリンで細胞を固定し、メチルグリーンで核を染色します。

 

 

マイクロピペットでルーメン液を測りとります。正確な実験データを得るにはピペッティングはとても重要です。今後の実験でもとても重要になってきます。

 

最後にルーメンのもつ炭水化物を分解する力を目で見て確認するために培地を使った実験をおこないました。培地中には炭素源としてろ紙(セルロース)とお米(デンプン)が入っています。ここにルーメン液を接種すれば細菌の作用によってそれぞれの基質が分解されるはずです!

 

 

チューブの中を嫌気性に保つためにルーメン液の接種はシリンジで行います。初めてではなかなか難しいこの作業、3年生もTAの指導のもと実際にやってみます。うまく分解されるかどうか楽しみです。

 

 

    いよいよ始まりました家畜栄養学実験。

    第一回は、実際にルーメン微生物を肌で感じるために、顕微鏡で観察しました。

    第二回はルーメンの糖質分解活性がどのぐらいあるのか数値化して測定します。

                                                                                                                                                

                                                                                                            

 

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