家畜栄養学実験'05

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’05年度後期の畜産科学科3年生必修の家畜栄養学実験の様子です。
慣れない実験に戸惑いながらも、がんばるウイウイしい3年生の模様をお伝えします。


ルーメン内プロトゾアの観察
 ヒツジルーメンから採取したルーメン液に生息するプロトゾアを観察しました。

プレパラート上のプロトゾアを探します。

顕微鏡をのぞき疲れたら、
たまには談笑。

単細胞生物のプロトゾアでも
スケッチはなかなか難しいです。

もう夢中です。

がんばって探します。

スケッチしたプロトゾアを今度はパソコンに取り込んで、プリントアウトしました。

撮影者:安藤くん
尾棘を数本持っています。
上部の青緑に染まっているのが
大核です。

撮影者:鈴木くん
大型のIsotoricha属です。
右側にいるのもプロトゾアですが、
それからも大きいことが分かります。

撮影者:堀口くん
小型のEntodinium属です。

撮影者:林くん
これも大型のプロトゾアです。
たくさんの飼料片を取り込んでいます。


ルーメン内ヌクレアーゼ活性の測定
 外部からルーメン内に侵入してくるDNAを分解するヌクレアーゼの活性を調べました。
基質としてプラスミドDNAを使用しました。
ルーメン液とプラスミドを混合後、0、1、2、4、8、16分培養し、電気泳動しました。


写真:4班のゲル写真
左のレーンから、分子量マーカー、混合後0、1、2、4、8、16分培養したサンプルです。
時間を長くするにつれて、混合後0分に見えていたバンド(プラスミド)が見えなくなっていきました。
電気泳動の待ち時間中にピペッティングコンテストが行われました。
正確に測りとることが、実験成功への重要な鍵です。


ルーメン内セルラーゼ・アミラーゼ活性の測定

 基質のセルロースおよびデンプンと、ルーメン液を培養し、
遊離した糖を定量することで、酵素の活性をはかりました。


結果をエクセルに打ち込んで、
遊離糖量を定量するための
標準直線を作成しました。

院生TAの説明を熱心に聞いています。

メールしているのではありません。
酵素活性を計算しています。
だよね?
各班の結果の集計し、先生に解説していただきました。

上のグラフは3班の実験で得られた標準直線です。
R2が1に近ければ近いほど、それぞれの点が直線状に並んでいることを示しています。



ルーメン内発酵産物(VFA)の定量
ルーメン内の微生物が産生するVFA(揮発性脂肪酸)をガスクロマトグラフ装置で定量しました。

ガスクロにサンプルを注入しました。
緊張して、自然と手が震えました。
待ち時間中に研究室にある実験機器の説明をしました。「人工ルーメン」に興味津々でした。

初めて使うガスクロマトグラフの
原理はなかなか難しいです。
リテンションタイムをもとにピークを同定しました。

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